女の子を描くのは好きだけど着色がうまくできない!
キャラによっての塗り分けが苦手かもしれない・・・そんな方もいらっしゃると思います。
今回はイラストレーターのAちきさんによる女性キャラの肌の塗り方講座をご紹介!
イラスト制作における女性の肌の塗り分け方について、SAIを使いながら解説していきます。
この講座は4つのパートに分けて進めさせていただきます。
実践編
基礎的な種類分けからそれぞれのパーツごとの塗り方をご紹介していますので、
女性だけでなく他創作へも応用いただけます。
記事最後にはPalmieさん提供・Aちきさんによる解説動画も掲載していますので
ご興味のある方はぜひご覧になってみてください。
肌の色は様々な種類がありますが、今回は大まかに分けて5色ほどあります。
画像の丸はそれぞれ肌色のベースの色を表しています。
まず左から色白の肌色、色白より少し黄色みを帯びた肌色、肌の中間色の健康的な肌色、日焼けした肌色、褐色の肌色の5つになります。今回はこの中から中間的の健康的な肌色、色白な肌色、日焼けした肌色の3種類の肌色と影を解説していきます。
まずは1つめは健康的な肌です。
ベースとなる肌色には元気な感じの肌色をイメージして、黄色みがかった肌色を選びました。
続いて2つめは病弱な感じをイメージした肌です。
健康的な肌よりもベースの肌色はややピンク色の肌色を選びました。色白なのでハイライトは健康的な肌よりもはっきりとは見えません。
最後に3つめの日焼けをした肌です。
茶色くなり過ぎると褐色のイメージに近くなるので、茶色にオレンジがかったくらいをイメージしましょう。
体のパーツごとに肌の塗り分け方を解説していきます。
実際に塗る前に塗りに使うブラシを紹介します。私は水彩筆と伸ばし筆の2種類を使っています。
水彩筆は主に肌の塗り、伸ばし筆はハイライトを塗る時など使い分けています。
それでは実際に塗っていきましょう。今回は1.で紹介した健康的な肌色に塗っていきます。
まずは影レイヤーを作ります。
新規レイヤーを作成しモードを乗算にします。
色がはみ出ないように下のレイヤーでクリッピングにチェックを入れましょう。
続いて、ベースの肌色の上から1度全体を水彩筆で満遍なく影色を塗ります。
前髪がかかっている部分と耳に水彩筆で影をつけていきます。
次に鼻の部分のハイライトを描画色から透明色に切り替え水彩筆で馴染ませていきます。
※透明色とは、描画色と二次色の間にある小さな四角を選択することで色を透明色に出来ます。
色が透明なので消しゴムとほぼ同じ効果ですが、描写しているツールと同じ設定で消しゴムを使う事が出来ます。
私はハイライトを塗る時は影色を消すことでハイライトの部分を作ります。
今回の場合は影レイヤーの鼻の辺りを消しゴムで消し明るい面を作っていきます。消しゴムで消した後は透明色を選択した水彩筆で鼻から輪郭にかけて伸ばし、顔の明るい面を徐々に作っていきます。はじめ全体的に影色に覆われていましたが、透明色で影色を徐々に消すことで明るい面にしていきました。
最後に水彩筆で少し青色を影の部分にほんの少し乗せ、最後に新規で乗算レイヤーを作成してエアブラシで頬の色をつけます。
これで顔の塗りは終了です。
まずは首の下、水彩筆でしっかりと影色を置いていきます。
また手の甲の明るい部分は影を消しゴムで消しその部分を、透明色を選択した水彩筆で伸ばし明るい形を作っていきます。
続いてオーバーレイで更に明るい部分を塗ります。
最初は薄く柔らかいハイライトを入れ、その後強くハイライトを入れたい部分をもう一度塗ります。
・最後に水彩筆で少し青色を首の影に乗せていきます。
これで上半身の塗りは終了です。
まずは下半身の明るい部分を塗ります
今回ですと太腿の上の面の影色を消しゴムでさっと消し、透明色を選択した伸ばし筆で脚の付け根辺りから膝の辺りまで馴染ませていきます。太腿の立体感を意識して徐々にハイライトが当たる部分を塗っていきます。
続いて、オーバーレイで更に明るい面を塗ります。
太腿の上の面を水彩筆で柔らかいハイライトを入れていきます。
柔らかい影を付ける為に新しく乗算レイヤーを作り、上半身や顔でつけた影色と同じ色で奥にある脚にもう一段階影をつけます。
最後にもう一段階、水彩筆で地の肌に近い色を選び太腿にハイライトを入れます。
これで全てのパーツの塗りが終わりました。以上でこの講座は終了となります。
5つの肌の種類分けと塗り方を使いこなして、様々な創作に活かしてみてはいかがでしょうか。
Palmieさん提供・Aちきさんによる解説動画はこちらからどうぞ!