素速く安定したクオリティのイラストを量産するために必要なこと!!~フーモア中村によるイラストメイキング第三回~


最近、Twitterのハッシュタグ「#深夜の真剣お絵描き60分一本勝負」がよく流れてくるのですが、短時間でお絵描きするのが流行っているのでしょうか?今日はリードアートディレクターの中村さんが絵を速く、かつ、安定したクオリティで描くコツを教えてくれるそうです!


絵を速く描けても、雑なら意味がないのですが、何度も何度も描いているうちに、徐々にクオリティを上げることで、時間辺りの質を上げるということは可能です。

結果スピードが上がれば、単位時間辺りにかけられる質も向上し、一ヶ月に沢山のイラストを描くことができるかと思います。

お仕事でそれを実践すれば、それは収入にも繋がってきます。1万円分の仕事を5時間かかるとすると、時給換算で2000円/時ですが、2倍速くなれば、2時間半で終えられれば4000円/時になります。

多くのフリー作家さんは時給で動くというよりは制作物ベースでいくらいくら、という感じでお仕事をしているので、スピードを上げるということは、収入が増えるばかりか、仕事を上手くセーブすれば余暇も生まれてきますね。

アジェンダ

1.まず実践例から

今回は最近大人気の刀剣乱舞「次郎太刀」と「一期一振」で素速く絵を描いてみました。

これ3時間弱程度で描いています。(そんなに速くないというツッコミはご容赦ください。。。)

どのように描いたか、ざっと解説したいと思います。

1-0.目標を決める。

時間を決めてその時間内に完成を目指しましょう。確かこの日は23時に家に着いたので、2時までに仕上げると決めて書きました。心持ちとしては3割完成でもよいかなと思います。ある程度出来たらそれで終わる程度でよいのです。

1-1.描く前にコンセプトを決める。(5分)

描く前に、描きたいものの全体像をしっかり思い浮かべましょう。この際のポイントは事前に描きたいものの資料を集めておくことです。何を描きたいか明確にしておくこと、ここでいう”何”とは、キャラクターの参考資料(衣装等)になります。


刀剣乱舞の「次郎太刀」の私服バージョンと「一期一振」に決めました。

1-2.適正な形状を決める(10分)

コンセプトに合うようにラフ組み替えつつ構成します。次郎太刀が一期一振にお酒を強要するような絵がいいなと思いましたので、そちらでラフを描こうと思います。

顔の表情は比較的しっかりと描き後は骨格のみ描きます。バランスさえ整っていればよいです。

1-3.ラフを元に肉付けをするイメージで線画を描く(60分)

迷い線なく、2~3ストロークで決める勢いでガツガツ描いていきます。関節が曲がっているところなどにはシワが集まるなどは今までの経験もあるのでどんどん描いていきます。

よく見てください。拡大すると意外に線画が荒れていますが、遠目で見て成立していればよしとしています。

多少はみ出ていてもいいんです。人はイラストなど見る際、顔に目が行くため、私は顔は比較的しっかりと描くようにしています。(見せたいところはしっかり描きそうでないところは力を抜くという意味です。)

1-4.配色をきめる(20分)

参考画像があるので、スポイトで取ってもよいのですが、こちらはそれに近い色をパレットで幾つか置いて選定しました。

1-5.影付け(60分)

立体的に強く影がつく部分に1影を入れていきます。

髪の毛などは大きなストローク1回で円を意識しながらグラデーションになるように描いています。このやり方が好きなので。。

ハイライトを入れつつ、環境光は髪の毛の色を薄くし、統一感を出しに行きます。

1-6.完成(10分)

背景にグラデーションをかけ、吹き出し等を入れて、完成です。

やや通常のメイキングでしたが、速く描く時のラフの描き方、線画の描き方、色の塗り方などは私の中の引き出しにあり、ほとんど手を止めずに描いています。

2.速く描くために必要なこと

速く描くためには、いくつかの要素が必要かと思います。今まで10数年間近く絵を描き続けてきた身として、以下の3つが上げられます。
「心構え」「圧倒的経験を積む」「ツールを使い込みなれる」
それぞれ説明していきたいと思います。

2-1.心構え

何をするにも同じかと思いますが、ある程度の割り切りと思い切りが必要かなと思います。
・いきなり上手い絵を描こうとしない
・何をどう描きたいかを明確にする
・描く対象や描く行為自体を好きになる (当たり前ですが。。)
・細かいところはあまり気にしない
・下手でも最後まで描く
・時間を決めてその時間で何割でもよいので描き抜く
・描く枚数のノルマを自身に与える。

2-2.圧倒的経験を積む

圧倒的経験量は質に変わると言いますが、まさにその通りだと思います。
私は幸い、フーモアに入社してから様々なテイストの絵を描き続けてきましたので、ラフ・線画・着色のやり方において圧倒的な引き出し量を頭に得ることができました。
また以前ご紹介させて頂いたクロッキーの記事のように、半強制的に描く環境がありました。おそらくフリーだったら、自分の好きな絵しか描いてこなかったと思います。

2-3.ツールを使い込みなれる(ショートカットなど設定する)

以下SAIやPhotoshopのショートカットです。最低これくらいは覚えると良いでしょう。
SAIとPhotoshopのショートカット

その他ソフトを使っているようでしたらgoogleで検索してみて下さい。

3.その他例

自身のやり方、引き出しを溜めて行くと、迷うこと無くスピードを上げて制作ができます。
上記を踏まえつつ、自分の得意なやり方で他にも2枚描いてみました。それぞれ2~3時間程度です。

ラノベ表紙風イラスト

1.ラフ

2.線画

3.配色

4.影塗り



5.完成

機体メイキング

1.ラフ

2.線画

3.配色

4.影塗り

5.完成

以下面白いサイトがあり、「#深夜の真剣お絵描き60分一本勝負」のイラストが見れるサイトがあるので、こちらに投稿してみるのもモチベーションが上がって面白いかもしれませんね。

絵を描くにあたり、モチベーションの維持の方法は別途で記事を描きますね~。ではまた~。

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中村さん、ありがとうございました~。クロッキーに引き続きお絵描きに関していろいろ勉強になりました。量が質に変わるというのはまさにその通りですね!!また是非よろしくお願いします!!!

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