3Dフィギュアを作ってみる 序

ご無沙汰しております。CG開発室の遠藤です。
フーモアは11月より5期目を迎えました。このタイミングでブログなどももう一度しっかりやっていく、という方針になりまして、今後は月曜日に毎週更新をしていきます。(きっぱり)
3DCGや、DCCツール、業界のホットな話題について、面白おかしく紹介できればと思います。

今回は、話題の3Dプリンターと、フィギュアについて紹介してみたいと思います。
とはいえ、フーモアで3Dプリンターを導入した、という話ではなく、
DMM.makeさんのサービスを利用し、フィギュアを作るまでを紹介したいと思います。

今回のアジェンダです

  • 3Dプリンター向けモデルデータをMayaで作ってみる
  • 推奨ツールでモデルをチェック
  • DMM.makeでプリントしてみる

です。それでは、張り切ってどうぞ。

DMM.makeって?


http://make.dmm.com/
 
様々なサービスを提供している、DMMさんのプラットフォームです。
3Dプリントだけでなく、TシャツやiPhoneケースなど、様々なものを作ることができます。
自分で作ったデータだけでなく、他のユーザーが用意したデータなどを購入し、オリジナルグッズを作ることもできます。

今回は3Dプリントでフィギュアを作ってみます。


データの作り方などのチュートリアル、素材などを確認できます。とても優しい。

さっそくデータを作ってみる

こんかい3Dデータを作るソフトはMayaです。
Photoshopを使った3Dデータの作成や、メタセコイア、ライノセラスなど様々なソフトを紹介していますが、ゲーム屋として、今回はMaya,Mudboxを使っていきたいと思います。

何を作ろう

今回は、フーモアの協賛キャラクターの三文堂のひよこを作ってみたいと思います。

https://whomor.com/hiyoko/

おっと、ゆるキャラグランプリにエントリーしているようだ。
みなさんも是非投票してください。ランキングをブラインド前に100位以内に入っていたので、もしかしたら本戦までのこれるかも!ご協力お願いします!

投票ページはこちら
http://www.yurugp.jp/vote/detail.php?id=00002883

資料を用意

作ってみる

Mayaを開き、環境設定から。
3Dプリントサービスはサイズ制限と、サイズに比例して値段が上がってしまうので、
手のひらサイズで設計します。

プリファレンスから設定を開き、
ワールド座標系をZに。
作業単位がセンチメートルになっていることを確認しましょう。

モデリングしてみる

測定ツールを使って、、

高さ6cmのロケータを用意

この大きさに合わせて作っていきます。

モデリングの注意

モデリングデータに厳しいルールがあるのでしっかり守りましょう。

ひとつの閉じられたオブジェクトであること
実寸でつくること

大きくこの二つ。
さらに細かく気を付けた点は、

モデリング時に三角ポリゴンを使わない
三角ポリゴンが発生する作り方をしない
モデルが完成した最後に、三角化する。

です。

丸いものを作るときも、ボックスをスムースして球体を作りました。


造形的な注意点は、
細くなりすぎると、強度的に問題がでるので、2mmより薄くしないことです。
足など細くなりがちですが、やや太めに作ってあげましょう。

完成したデータがこちら


足が細くバランスが悪くなる事を懸念して、台座もつけました。
高さ約6cm 幅2.8cmです。

テクスチャも用意

今回は、フルカラーの石膏でプリントする予定なので、テクスチャも用意します。

Photoshopでこのようなカラーテクスチャを作り

アサインする

UV展開も、簡単で大丈夫ですね。

データをエクスポートする

3Dプリントの対応形式は
3Dデータ:STL、OBJ、3DS、STEP、IGES、PLY、VRML・WRML、3DP形式

石膏カラーの場合
3Dデータ:OBJ、PLY、VRML・WRML(.wrl)形式
カラー/テクスチャ:(.png / .jpg / .bmp / .mtl / .tif)

になります。
今回はモデルチェック用のデータをstl形式、出力用のデータをobj形式、テクスチャをpng形式で用意しました。

データをチェックする

公式で推奨されている、MiniMagicと言うソフトを使います。
http://www.materialise.co.jp/MiniMagics3.0J

STLビューワー兼チェッカーです。
モデルの修正などはできないようです。

こちらにSTL形式のデータを読み込んでみると、、

お~う、、エラーがでてます。
原因は、台座の部分に多面体ポリゴンがあったことのようです。
台座を作り直してみると、、

エラーなしです。
これでモデルデータはこれでオッケーですね。

Dmm.makeにデータをアップロード

アカウントを作り、データをアップロードします。

3Dデータをアップロードボタンを押して、アップロードします。

おお!いっぱつOKですぐ繁栄されました。
サイズも問題なさそうです。価格も2277円と非常にリーズナブル。
さすが天下のDMMです。いつもお世話になってます。

と、ここで間違えてSTLデータをアップしてしまいました。
石膏フルカラーの場合は、Obj形式と、Png形式をZipにまとめてアップしなければなりません。

チェック中。。。

この後、12時間ほど経過しましたがチェックがおわりませんでした。
もしかしたらZipデータは手動で確認する必要があるのかも知れませんね。

と、言うことで、チェックと決済が原稿の締め切りまでに完了できなかったので、
今回はここまでになります。実物が出来上がったらまた、こちらのブログで紹介してみたいと思います。

とてもわかりやすく簡単にデータのアップロードまでできました。
クラウドソーシングを利用して、データを作ってもらう事なども可能なので、是非一度トライしてみてはいかがでしょうか。

もちろん、フーモアでデザインからモデルデータ作成まで対応できます。
オリジナルアクセサリーを作ってみたい方いかがでしょうか?
(Chromeheartsを伊勢丹で買うくらいのこすとに見積りなってしまいますが、、)

番外編

ひよこの素材毎の値段を比較してみた

石膏はやはり安価ですねぇ。
アクリルで一気に倍以上の値段になります。

安い。ふにゃふにゃになりそうです。

純銀製ひよこ35581円なり。

ご贈答用やプロポーズに純金製ヒヨコはいかがでしょうか。

3Dフィギュアを作ってみる 破に続く