量が質に変わる時。1時間半でクオリティの高い立ち絵を描く!!

今日はフーモア社員メンバーで、イラストレーター兼漫画家をしている天然水さんにいろいろと話を聞きました。数々のゲームのキャラクターデザインを手がけて来た天然水さんですが、スピードがとにかく早いのに、クオリティも高いなぁといつも関心しているのですが、過去から今でも続く飽くなき努力の結果なんだなと痛感しました。これイラストや漫画以外にも同じことが言えると思うので、是非参考にしてみてください。それでは天然水さんよろしくお願いします!

初めまして。フーモアでかれこれ2年近くいます、天然水と申します。最初はイラストレーターをフーモアではしていましたが、最近は漫画事業部に配属され、漫画家をしています。元々趣味で漫画も描いていた経緯もあり、分業で漫画を描くというところで今の私に合っているんじゃないかなと思います。

まだまだ未熟者ですが、如何にクオリティを下げずにスピード早く絵を描くか、という点において今日はお話できればと思います。

1.時間を決めてやる。

無限に時間があれば、クオリティを上げることはできます。しかし時間は有限ですし、仕事となると余計に意識しないと行けないと思います。自分のスキルアップのためにも、趣味や仕事問わず、これはこれくらいで描こうという風に決めていつも取り組んでいます。

私はディスプレイを2台で描いているのですが、1つのディスプレイには参考画像等を表示しつつ、Deadlinetimer Generatorというサービスで、カウントダウンしながら絵を描いています。


http://deadlinetimer.com/

決めないといつまでもダラダラしてしまいますからね。

2. 情報インプットをなるべく多く、短時間に済ます。

絵を描く際、モチーフに時間が左右されるため、自分が何を描きたいか?どんなものを描くのかの脳内イメージ作りを最速で行う。

スマホゲームのイラストを描く際は構図や服装、キャラの正確等細かい設定資料を頂くケースが多い(俗に言う指示書)ですが、そこに情報量が多いほど、自分で参考画像を探す手間が省け時間短縮できます。

そういう意味で自身の引き出しをたくさん持っていることは短時間で描けるようになるメリットかと思いますので、絵を沢山見ておくのも良いかもしれません。

後は意外にGoogleでの画像検索能力も身につけると良いと思います。

3.めちゃくちゃ練習する。

どんな仕事もでもこれをやればある程度イケるのでは?と思っているのですが、元々を私自身絵を描き始めたのが、20歳くらいと遅かったため、それまで絵を描いてきた人と比べると絵を描いてきた量に圧倒的な差があると感じていました。それを打破するためにやったことなのですが、500枚入りのコピー用紙を買ってきて、1週間で消費する勢いで描くというのをやりました。1週間が終われば、そのコピー用紙を裏返しして、さらに500枚描きました。

当時以下のURLにあるようなスレが拡散されていてそれを真似してみました(笑)
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【絵の勉強】上達目指して500枚描くスレ
http://oekakigakusyuu.blog97.fc2.com/blog-entry-620.html
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その際はクロッキーのサイト見ながら、ランダムに描いていました。以前このブログでも取り上げたposemaniaxというサイトですね。


http://www.posemaniacs.com/blog/

当時は1日15時間くらい描いていたと思います。

ただひたすら描くだけだと上達し辛いと思いましたので、いろいろと考えながら描きました。例えば自分の思い込みで描いている形などがよくあったので、手の動作などは写真で確かめながら描いたり。。

一度500枚コピー用紙をやった後、次は漫画を描き始めました。同人マンガを描いていたのですが、あらゆるイベントに出る前提でスケジューリングをし、それを納期に年間で1000ページを描くということをしました。その同人漫画を描き続けたのは2年間くらいですかね。

一人でやっていたら出来なかった可能性があるため、友人と切磋琢磨しながらできたのが、ここまでやるに至ったモチベーションになりました。

ここまでは基礎力の話でした。自分でも少し早く描ける様になってきたので、ジーニアス社とフーモア社の共同で作ったアップドラマというドラマアプリのイラストの描き方をご紹介したいと思います。

ラフは大きめのキャンバスに描く

どういうことかというと例えば制作サイズ(納品サイズ)が1000x1000pxだった場合、私は3倍以上の大きさ3000pxくらいで作るようにしています。なぜかというと、ラフでの迷い線は線がダブりがちで、等倍で見ると線が太くなってしまっているところが出てきてしまい、ラフ自体あまり綺麗に見えません。大きめのサイズに描いて、縮小するとラフを綺麗に描いてなくてもそれなりに綺麗に見えたりします。

線画は着色でスピードが上がるように、なるべく全部の線を閉じる様にする。

髪の毛とか塗るの結構大変だったりするので、線画時点で全ての線を閉じるようにしています。毛先などは無理に合わせようとせず、勢いで描きつつ、はみ出て×で重なったところを後から消すという形でやると少ないストロークで描けます。

着色は選択範囲拾って、バケツ塗の連続。

これはあくまで塗り方なので、テイストが違えばやり方を変えないといけないですが、ベース塗った後、ザックリと影を付け、ボカスところはマスクで消しながら影を単調にさせない様にしつつ、スピードも早くしながら塗ります。

ハイライトは際にだけ入れておくとクオリティが上がりそれなりに見えるため、結構オススメです。

今後の目標

とにかくクオリティを上げていけるようにしたいと思っています。
雑で短時間は誰でもできますが、私自身今現状手をどこで抜けばよいか分かっておらず、ガッツリ描いてしまう傾向にあります(悪いわけではないと思うのですが。。)。上手い人は簡単にさっと描けるポイントを掴んでいると思うので、そこまでできるようになりたいと思っています。

まだまだ自分が絵が上手いと思ったことはないですが、スピードは少し上がった気がしています。最初はとにかく量をこなすことが大事かなと思っています。何かの参考になればと思います。

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