服の素材を意識したシワの塗り方講座をご紹介!

服のシワをどうやって塗ればいいのか、よく分からない・・・
試しに描いてみても動きが表現できていないような気がする、そんな方も多くいらっしゃると思います。

そんな方々にお勧めさせていただきたい今回のこの講座!

今回はイラストレーターのナス子さんによる、服の素材を意識したシワの塗り方講座をご紹介します!

こちらのメイキングは【仕上がりに差が出る、完成度を高めるシワの描き方講座】で
解説したイラストを元に解説していきます。使用ソフトはCLIPSTUDIO PAINTです。

まず最初に講座の構成についてご説明いたします。

基礎編

◆ワイシャツのシワの塗り

応用編

◆塗り分けを実践して、比較してみよう

記事最後にはPalmieさん提供・ナス子さんによる解説動画も掲載していますので、
ご興味のある方はぜひご覧になってみてください!


◆ワイシャツのシワの塗り

1.体を包んでいるモノの形と個々のシワの強弱

まず服のしわを塗る前に気を付けたいのは、
体を包んでいるモノの形と個々のシワの強弱です。

この2つは密接に関わっている為、
体の出っ張りや角度が大きく変わるところは大きくコントラストの強い影ができます。

※回り込みで遠い部分のシワは、弱く描いた方が立体感がでて自然に見えるでしょう。

それでは実際にワイシャツのシワを水彩ブラシで塗っていきます。
ワイシャツは体との密着度が高いので、できるシワの数が多くなります。
主につっぱりじわ重なりじわ溜まりじわなどがありますが、
まずは線画で描いたシワのガイドに影を入れていきます。

右上に設定した光源に沿うように、
大まかな影としわをいれてから次に影の強い部分を塗っていきます。

一番濃い影色は服の少し中に入ったところに塗っていきます。
こうすることで反射光を表現することで体の量感を出します。

ベースの白色と影色がパッキリと分かれ過ぎているように感じたので、間を薄いグレーで塗りました。
塗った後は自然に見えるようにぼかしを使って馴染ませ、布が引っ張られる方向を意識してしわを塗ります。
これで服の塗りベースは終わりです。

2.3つのシワの塗り分け

次にワイシャツを主な3つのシワごとに塗っていきます。

①つっぱりじわ
つっぱりじわは主に腕の付け根部分や服に力がかかっている部分にできます。
このしわは線画同様に直線を意識した塗り方で、塗った先はしゅっと払った塗りが多いです。


②重なりじわ

重なりじわは服の生地が重なってできるシワです。
特別な塗りではなく線画のみや影を着けるのみの塗りで十分だと思います。

③溜まりじわ

このシワが出来るところは力があまりかかっていないので、
中に空間が出来ていることを想像して塗ります。

溜まりじわは光の面と影の面がはっきりと出やすいしわです。

下を向いている面は影面として、ざっくりと塗ってしまいます。
そうすることで布が余って、手前にでている感じが表現できると思います。

この3つのシワの塗りを意識して、塗っていきます。
仕上げとして胸の辺りに薄いグレーでつっぱりじわを描いて、ワイシャツのシワの塗りは完成です。

◆塗り分けを実践して、比較してみよう

3.Tシャツの塗り

ワイシャツよりもマットな印象になるように塗ります。
Tシャツはワイシャツに比べ、しわが出来る数が少なく線画の時点ではシワの数はそんなに多くはありません。


それでは、実際に水彩ブラシで塗っていきます。

・まずはベースとなる影色を大まかに置きましょう。
Tシャツのシワはワイシャツよりもはっきりとしたシワは出来ません。

水彩ブラシで塗った後にシワをぼかしツールでぼかしていきます。
少しシワを鋭角に入れすぎたり、広い面積を入れすぎたらベースの色で調節していきます。
後はのっぺりとしたグラデーションにならないように水彩ブラシでひたすら塗ります。


・最後に体の凸凹を意識して、濃い影をいれて終わりです。

これで服の素材を意識した、シワの塗り分け講座は終わります。
シワを塗る際は服の素材にも注目して塗ることで、よりそれらしい塗りになります。

パルミーでは【仕上がりに差が出る、完成度を高めるシワの描き方講座】もありますので、
本講座と合わせて見ることでより服のシワについての理解が高まると思います。
ご興味のある方はぜひご覧になってみてください!

最後までご視聴いただき、ありがとうございました。


シワの種類などの基本のコツや服によっての比較など、分かりやすく魅力的に描くポイントがわかりましたね!
皆さんも服にシワをいれていく際は、改めて意識してみてはいかがでしょうか。
Palmieさん提供・ナス子さんによる解説動画はこちらからどうぞ!

それでは次回をお楽しみに!